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夜中のトイレ、頻尿には八味地黄丸?
夜中のトイレのために1回以上起きなければならない症状を夜間頻尿といい、加齢とともに頻度は高くなり、ひどい方は1時間に1回は起きてしまうという方がいます。
夜間頻尿に限らず、日中の頻尿を何とかしたいとテレビCMで漢方薬の八味地黄丸がよいというので飲んだが
《夜間頻尿の原因》
①多尿、夜間多尿
・水分の過剰摂取
・尿量を多く作ってしまう薬剤の内服(利尿剤)
・糖尿病などの内科の病気が原因している
など
②夜間の多尿
・寝る前の水分の過剰摂取
・利尿作用のある薬剤の服用
・ホルモンバランスの乱れ
・高血圧や心不全
・腎機能障害などの内科病気、心臓の病気によるもの
・睡眠時無呼吸症候群
など
③膀胱の容量の減少
少量しか尿が貯めれないので、膀胱が過敏になる。昼間も頻尿になる。
④過活動膀胱
勝手に膀胱が収縮してしまう病気で、急いでトイレに駆け込む尿意切迫感がある。パーキンソン病などの脳や脊髄の病気で引き起こされる場合もある
⑤前立腺肥大症
男性特有の病気で前立腺が大きくなることで排尿しにくくなり、結果として膀胱が過敏となってしまう。
⑥睡眠障害
眠りが浅くてすぐ目が覚めてしまうために、目が覚めたついでにトイレに行くことが習慣化してしまい、結果夜間頻尿になってしまう。
《病院での夜間頻尿の治療》
・糖尿病、高血圧、心疾患、腎機能障害、睡眠時無呼吸症候群などの病気が原因となっているなら、その治療が重要になります。水分の摂り過ぎが原因している場合は、水分の摂り方の見直しが必要になります。
・膀胱容量の減少の場合は、抗コリン薬、β3作動薬を、前立腺肥大症では、α1遮断薬、PDE阻害薬、5α還元酵素阻害薬を症状に合わせて処方されます。
・睡眠障害による夜間頻尿は、睡眠薬が処方されます。
《漢方ではどのように考えるか》
腎というところの働きが弱くなってしまったと考えます。また、血流が悪くなったことが原因しているので、腎の働くをよくする漢方薬と血流をよくする漢方薬を使います。また、不眠が原因している場合は、不眠になる原因が体で起きているので、漢方薬を使って整えていきます。
《八味地黄丸が合わない人の特徴》
胃の弱い方は、八味地黄丸を飲むと食欲が低下することがあります。
また、作っている会社によって、内容や作り方が違うので、別の会社の八味地黄丸にしたら症状が改善するかもしれません。
血流が悪いと、八味地黄丸だけでは改善しない場合があります。冷えが強い場合は、八味地黄丸に別の漢方薬を足すことで、改善することがあります。
《飲んだ後にでる副作用とその背景にある体の問題》
★発疹・発赤、かゆみ➡八味地黄丸は体を温める生薬が入っています。血液がドロドロしていたり、血液に熱がある状態に発疹、かゆみがでることがあります。温めるものが入ってない漢方薬を使うか、血液の汚れをきれいにする漢方薬や熱を摂ってから服用したほうがよいかもしれません。
★食欲不振、胃部不快感、悪心、嘔吐、腹痛、下痢、便秘➡八味地黄丸の中に消化しにくい生薬が入っているため、胃の弱い方、胃が弱った方は、胃を守る漢方薬や消化を助ける漢方薬と一緒に摂るとよいかもしれません。
★動悸、のぼせ➡もともと心臓が弱い方や疲れている方、血液がドロドロ、もしくは血液が少なくて血流が悪い方が飲むと、動悸やのぼせが起こることがあります。他の漢方薬や血流をよくする漢方薬と一緒に摂るとよいかもしれません。
★口や舌のしびれ➡心臓の状態があまり良くない方、血流が悪い方はおきるかもしれません。
★肝機能障害➡普段から基礎疾患などがありたくさんのお薬を飲まれている方、飲酒が多いことも背景にあるかもしれません。
《八味地黄丸を飲みたいが病院の薬と一緒にのんでも大丈夫?》
漢方薬は、食べ物の延長のようなものなので、基本的には併用は問題ないことが多いです。八味地黄丸には山薬が入っていますが、これは長いもです。他にも八ツ橋にも使われているニッキが入っています。但し、病院で漢方薬をもらわれいたり、飲み合わせの問題もあります。こちらでは、必ず現在服用されている病院の薬の確認をしますので、安心しておのみいただけます。
《夜間頻尿が改善したお客様》
もともとは前立腺肥大症が原因の夜間頻尿で、夜中に多い時は3回行かれていました。日中も1時間おきの頻尿でした。前立腺肥大症の手術をされて、最初は日中の頻尿は随分改善されたのですが、しばらくしたら夜間頻尿は3回になりました。特に寒くなってくると症状が顕著に出てきます。血液の滞りが舌の色と、舌の裏に出ていたので、血流をよくする漢方薬と他に足の冷えもあったので、冷えを改善する漢方薬をお飲みいただきました。予算の関係で1日1回の服用でしたが、夜間の尿の回数は多くても1回になりました。
八味地黄丸はとてもよい漢方薬ですが、それだけでは症状を改善できないこともあります。もう少し何か足すことでぐっと働きを発揮するこがあります。また、八味地黄丸以外の漢方薬がよいこともあります。
トイレの回数が必要以上に多いと、夜中なら睡眠がしっかりとれなくなってしまいます。昼間であっても、トイレのことが心配で出かけられなくなってしまいます。
よくよくお話しをお聞きすると、頻尿になる原因が実は他にあった方もいました。いつもと同じ生活が時に、体の負担になることもあります。自分ではなかなかわからないのです。。。
漢方薬の継続服用と、ちょっとしたことで改善出来るので、京都府向日市にある漢方心愛薬局にお気軽にお問い合わせください。