その他メンタル
『逍遥散』まぶたや口角、ほほのピクピク、顔面けいれんでお困りの方へ
疲れているときや、寝不足のときに、まぶたがピクピクした経験はありませんか?
たいていは一時的なものですが、「最近片側の顔が勝手にピクピクする」「目の周りだけだったのが、口元まで動くようになってきた」
そんな場合は、単なる疲れとは少し違うことがあります。
気になっているが、病院に行くほどでもないかな?そのままにしていても、いつかよくなるだろうって、そのままにしている方もいらっしゃるかもしれません。
顔が自分の意志とは関係なく動くのは、意外と気になるものです。
今回は、まぶた、口角、ほほが自分の意志とは関係なくピクピク動いてしまう「顔面けいれん」について、漢方・自然薬の視点を交えながらどんなことが体でおこっているかお話したいと思います。

【顔面に不快な症状が出る病気の種類と特徴、病院での治療法】
顔面に不快な症状がでるものは大きく三つあります。
・顔面けいれん➡顔がピクピクする
まぶた、口角、ほほがピクピクと勝手に動きます。
多くは、片側に発症します。
血管が顔面神経を圧迫することが原因。
脳神経外科や脳神経内科を受診。
ボツリヌス毒素でけいれんを抑える。場合によっては、神経を圧迫している血管を移動する手術をします。
・顔面神経麻痺➡顔が動かない
顔が動かしにくくなります。
朝起きたら、片側の顔が動かない。眉毛が上がらない。目が閉じにくい。口角が下がる。よだれが出たり、口から水がこぼれたりします。笑うと顔が左右非対称など。
原因の大部分は末梢性の神経麻痺で、代表的なのが単純ヘルペスの再活性か関係しているといわれるベル麻痺、水痘・帯状疱疹ウイルスの再活性化が原因しているのハント症候群です。他に外傷や脳卒中。
耳鼻咽喉科を受診。
治療は、重症度によりますが、ベル麻痺の早期だとステロイド治療が重要です。ハント症候群では抗ヘルペスウィルス薬の服用。重症例では手術が検討されます。
・三叉神経痛➡顔がピリッと痛む
顔に「ピリッ」「ズキーン」電気が走るような非常に強い痛みがでるのが特徴です。
顔を動かす神経ではなく、顔の感覚を伝える三叉神経が関係していて、多くは片側に症状がでます。
数秒から数十秒の激痛。歯磨きや洗顔、会話や咀嚼なっどのちょっとした刺激が引き金になり痛みが誘発されます。
血管が三叉神経を圧迫することが原因。他に多発性硬化症、帯状疱疹、腫瘍などが原因で起こることがあります。
脳神経外科、脳神経内科を受診。
まずは、カルバマゼピンの内服などを服用しますが、十分な効果が得られない場合は、微小血管減圧法やガンマナイフなどが検討されます。
【漢方で考えると】
先程、顔の不快な症状は三つあるとお伝えしました。
そのうち、顔面けいれんと顔面神経麻痺は、ともに風邪(ふうじゃ)という邪が原因していて、顔面の経絡に侵入してしまったことで症状がでたと考えます。
顔がピクピクと意志に反して動いてしまう顔面けいれんは症状が軽く、意志に反して動かない顔面神経麻痺の方が症状が重いと漢方では考えます。
【風邪って?】
よくきく風邪、いわゆる風邪(かぜ)は外側からやってきた邪と考えるのですが、顔面に不快は症状を発生させる風邪(ふうじゃ)は、内側から作られた邪ものと考えます。そんなもの作った覚えはないと思いますが、作ってしまう原因が体の中にあるんです。
その原因は3つ
①加齢
②ストレス
③飲食の不摂生
これらのうちの一つまたは複数が原因して、風の邪を発生させてしまい、顔の経絡に侵入してしまって、不快な症状が発生してしまいます。
風邪(ふうじゃ)を作ってしまう原因を問診などでお聞きしたり、舌の状態をみて漢方薬を選んでいきます。
【どんな漢方薬を使うのか】
緊張や情緒不安などのストレスが原因している場合は、逍遥散を使います。
自分では気づいていないストレスでも、体は反応していますので、筋肉のハリが体のどこかにみられます。
ストレスがあると、気の流れはスムーズにいかないので、逍遥散で気の流れをスムーズにして、顔のピクピクなどの痙攣症状を穏やかに沈めていきます。
目を酷使したあとのまぶたの痙攣や原因がよくわからない場合は、芍薬甘草湯を使います。
この漢方薬は、足のつり、こむらかえりでよく使いますが、筋肉の緊張を緩和してくれるので、まぶたのピクピクの症状緩和に使うことができます。
その他に使う漢方薬は、年齢が高い方なら、杞菊地黄丸に釣藤散や抑肝散化陳皮などを組み合わせて飲んでいただきます。
【漢方薬をおすすめしたい方】
・病院の治療であまり効果を感じない方
・出来るだけ手術をさけたい方
・体全体の体調を整えたい方
・漢方薬を飲んでみたい方
・何度も同じ症状を繰り返す方
など
【まとめ】
顔のピクピクや動かないなど、自分の意志に反して起こる症状は、本当に不快だと思います。他の人は気にならないと言ってくれたとしても、自分が一番気になってしまいます。
私も強いストレスが原因で、まぶたやほほのピクピクを経験したことがあります。明らかにストレスがあって、それが解決したら症状が治ったらよいのですが、思いあたるストレスがない場合や繰り返し起こる症状は、体の中を整えることで変わっていきます。
元々は、舌の痛みのご相談で来局されたある男性のお客様。よくよくお話をお聞きすると、ヘルペスウィルスが顔面の神経で再活性化してしまい、顔面が動かなくなってしまったため、最終的に手術をしたそうです。しかし、それによって麻痺と顔が動かないところが一部残り、そのことと仕事のストレスが原因で、舌の痛みが起こっているようでした。胃の調子を整え、ストレスを緩和する漢方薬の服用で舌の痛みはよくなりました。
外科的な手術をされる前に、漢方薬の存在を知って、お試ししていただいていたら、もしかしてその方の体の負担や心の負担は軽くなったかもしれないと思いました。
今回の記事が気になった方は、京都府向日市にある漢方心愛薬局にお気軽にご相談ください。
※この文章の執筆、監修者 薬剤師 岩脇左予巳

